「電子書籍の普及」と「ソーシャルメディア」は、遠い日の花火ではない

電子書籍の普及」
 と
ソーシャルメディアによるコミュニケーション文化」
が、蜜月関係にある、というお話。


電子書籍の衝撃』
という本を読みました。


その本には、電子書籍が普及するためのキードライバとして、
以下4つがあると書かれています。


1.電子ブックを購読するのにふさわしいタブレットkindleとかiPadとか)
2.タブレット上で本を購入し、読むためのプラットフォーム(ibookとか)
3.電子ブックプラットフォームの確立が促すセルフパブリッシングと、本のフラット化
 →「有名な人が書いたから」「ランキング上位だから」とかに左右されずに、
  「自分がいいと思うものを選ぶ、読む、評価する」という
  アンビエント化を指してます。
4.本と読者が織りなす新しいマッチングの世界


今まで、日本で電子ブックが根付かなかった理由は、
日本の出版業界の構造により、3がなかった
そして、ネット文化が未成熟だったため、4もなかった
からのようです。


ただ、1に素晴らしい端末(iPad)が登場し、
(1)業界が電子ブックを無視できない潮流になってること
(2)3の価値観がユーザーに芽生えていること
(3)4の文化が出来つつあること
により、日本でも電子ブックが普及する、と書かれています。



(3)についてちょっとだけ堀ってみます。


(3)は、ソーシャルメディアそのものです。


Facebookのlikeボタンしかり、
Twitterでフォローしてる人が「この本いい」って
言ってたのを聞いて、本に興味を持つ、買う人しかり、
マイミクのブックレビューしかり・・・
TV、雑誌でオススメの本、
卸に言われるがままの本屋さんの平積みの本よりも
ソーシャルでつながっている(=ソーシャルグラフ
友人にオススメされる本のほうが
「当たり」な本に出会える確率が個人的には高いです。


電子書籍を利用したばっかりの人が
こんなことを言ってました。


キンドルとかibookみても、
 ランキング上位の本しか探せないんだよね〜。」


きっと、プラットフォームに
本との出会いを求めるのは間違っていて、
自分が所属する、構築しているソーシャルグラフ
いい本とは出会えればいいのだと思います。


そういったことが当たり前になれば、
電子書籍もごく普通の慣習として、根付くのかな、と。



そのときに、リアル書籍店舗はどうすればいいのか。


それはまた別の機会に。




※掲題は、大好きだったCMのオマージュ(パクリ)です。