勉強会「ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代」の備忘メモ
@ikedanoriyuki さん主催の勉強会に出席。
「キズナのマーケティング」という本を書いた方です。
テーマは「ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代」
以下に備忘メモ。
■UGCとCGMとソーシャルメディアの違い
UGCは、CGMの中のひとつの書き込み・レビューを表す。
CGMはUGCが集まったもの。
上記定義とは異なり、
アメリカではUGC、日本でCGMという言葉で
食べログのようなサービスを呼んでいる。
ソーシャルメディアは総称。
みんなで作り上げているという色合い。
wikipediaも食べログもソーシャルメディア。
■なぜ最近ソーシャルメディア?
世の中には3つのメディアがある。
・他社メディア(テレビなど)
・自社メディア(コーポレートサイトなど)
・ソーシャルメディア
→自社メディアだけのリーチだと限界があるので、
他社メディアとソーシャルメディアを使う。
2004年からソーシャルメディア(口コミ)が注目される。
→口コミは、
(影響力)×(ネットワーク規模)
で定義づけられる。
人間はリアルにつながれるのは100人が限界。
かつ、リアルの口コミは、ストックされず、範囲も特定。
⇒ソーシャルメディアがプロモーションメディアから
エンゲージメントが構築できるメディアとして確立。
※エンゲージメント=顧客との関係性
ex.)自社メディア:マクドナルドの携帯会員
コカコーラの「コカコーラパーク」
→コカコーラは他社メディアの機能も併せ持つ。
→ソーシャル化も視野に
■ソーシャルメディアの特徴
・情報がストックされ、
・不特定多数の人が、
・非同時にアクセスする
■ソーシャルメディアマーケティングのマネジメント
UGCとして発信される情報は、企業側がマネジメントできない。
関係性構築、将来の売上目的で、ユーザーとどう接するかを設計するのが
ソーシャルメディアマーケティングにおけるマネジメントである
「Twitterを使って、商品に認知度をあげたい!」という要望が最近は多いが、
それはソーシャルメディアの特性をわかってない証拠。
ソーシャルメディアは、決して万能なツールではない。
商品の認知度アップ、すぐに売りたい、という軸では使えないメディア、
という認識を持っておくべき。
■ソーシャルメディアはリアルな人間関係構築と同一の性質を持っている
土足で上がりこむようなマーケティングは炎上の原因。
リアルな人間関係と同様のコスト、パワーがかかるということを認識すべき。
■ソーシャルメディアマーケティングに必要なのはグランズウェル的思考
1.耳を傾ける、傾聴戦略
2.話をする、会話戦略
3.活気づける、活性化戦略
4.支援する、支援戦略
5.統合する、統合戦略
■成功事例のキードライバ
大企業であればあるほど、意思決定者が多く
予定調和なコンテンツになりがち。
いかにトゲが立ったコンテンツ、予想できないストーリーを
描けるかどうかが鍵。
■Buzz型の成功事例
SONY 「Cam with me」http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/camwithme/
■Advocacy型成功事例
※Advocacyとは?
顧客との信頼関係を築くためには、
目先の利益にとらわれずに自社の利益にならなくても
顧客の都合を優先させよ、という考え方のこと。
日産TIIDAのblog(企業blogの走り) http://blog.nissan.co.jp/TIIDA/
貝印 KAI Touch プロジェクト http://www.kai-group.com/jp/kaitouch/
Nikon Degital learning Center http://www.flickr.com/groups/nikondigitallearningcenter/
■ソーシャルメディアマーケティングのゴール
既存顧客とのリレーション強化によるLTV向上と、
新顧客の育成
→目先の利益を追求するのは間違い
顕在ニーズの刈り取りならば、リスティングに勝る施策なし。
ソーシャルメディアマーケティングは「魔法の杖」ではない
■ソーシャルメディアマーケティングの失敗事例
企業は自社メディア内にソーシャルメディアのプラットフォームを作りたがる。
逆の立場(ユーザー目線)に立ってみると、この考えは間違っている。
→わざわざユーザーがプラットフォームに集まってくるんだっけ?
企業の論理で作ったサイトに魅力あるんだっけ?
→ユーザーが来る理由、必然性がそこにあるかどうか