リアル店舗の活きる道〜アイディアハック〜

blogとTwitterの合わせ技で
リアル店舗が生き残るアイディアについて
続々とご意見頂き、自然とブレスト状態になってきてます。

ご意見頂いたみなさま、多謝です!!


以下が頂いたアイディアです。
※最後に自分のまとめもいれてます。

    • -

■現場に必要なのはプロ意識 (meg氏、thanks!!)
 アパレルやってた時は、
 今お客が買おうとしている服を数カ月後はどう着たらいいか、
 数ヵ月後に出るどんなアイテムと
 合わせたらいいか・・の話までしてたな。
 そうするとリピート率上がってたね〜。
 ここまで出来ていればただの店員ではなく
 「○○アドバイザー」と胸を張って言えるはず。
 現場に今必要なのは、プロ意識かもね。


 ⇒この話を聞いて、思い出したのが、以下の事例

  ●本のソムリエがいる本屋さん「読書のすすめ」
   http://www.youtube.com/watch?v=0wq5Ce-MIY0




リアル店舗とECの違い (163regulus氏、thanks!!)
 思いますに「辞書と電子辞書の違い」に似ています。
 確かに、電子辞書の方が早く確実に目標にヒットする。
 でも、紙の辞書は「あしか」とひけば
 「あした」や「あしゆ」も見ることになる。
 「へぇ〜、あしたばって、こういう植物なのか」
 と当人が予想しなかった情報が飛び込んできて、興味を持つ。
 さらに「八丈島で栽培」という記述を見て「八丈島ってどこだっけ?」と
 次は八丈島をひいたり、という予想外の動きが生まれる。


 つまり、リアル店舗に目的外のものにも目がいって
 キュンとくるような「浮気心」を誘発する仕掛けがあれば、
 個人単価やリピート率が上がるのではないかと。

 
 ビレッジバンガードは、この浮気心システムによって
 浮気を期待する客を呼び寄せていると思います。
 あと、ネットで見た商品を、どうしても実物が見たい!と思わせるような、
 現状と逆の流れが起きるようなWEBサイトの工夫があれば!
 

 「続きはリアルで!」が、今後のリアル店舗生き残りのキーワード。




■気持ちのよいレコメンドサービス (163regulus氏、thanks!!)
 執事カフェ的なサービスと物販が合体してたらよいなー。
 「お嬢様には、こちらの色がお似合いです」
 「そう?じゃあ、それを買おうかしら」
 などと、メガネスーツ執事に萌え萌えしながら買い物をする…と。
 買い物することが、娯楽でありアミューズメントになれば
 リアル店舗に足を運ぶんではないでしょうか。
 この点、やはりTDLを見習うべきかも。



■ウェットなレコメンド (あしか氏、thanks!!)
 人物がみえること。
 たとえデータ分析による提案だとしても、
 偶然や自分の発見であると錯覚できる演出、
 がリアルの利点なんでしょうかねー(^-^)
 どうしても実物を触りたいと思わせる戦略としてWebを使う、てのは面白かった。


■そもそも商売とは? (163regulus氏、thanks!!)
  そうそう。すべての商売に通じることだけど、
  1.商品への知識と愛情
  2.それを的確に伝える説明力
  3.そそる表現力
  4.伝達する方法を生む発想力が要る。
  
  
 そして2以下を実現するには顧客の情報と理解が重要。



    • -

僭越ながら、ここまでのまとめです。


みなさまからご意見を頂いたことで、
自分の中にも、今後のリアル店舗に必要なキーワードが出てきました。


それは、


「心地よいノイズ」


なのかな、と。



予想をちょっとだけ裏切られる、
そして、その裏切られ方が気持ちがいいと感じる


そう思えたときに、そこで購買行動を起こすのではないか、と。

で、気持ちがいい体験をしたら、
その体験をまたしたいと思い、お店にリピートする。



ただ、心地よいノイズをどう演出するか。


・店員の個の力による「ソムリエ型」
・店作りで魅せる「ヴィレバン型」
アミューズメント化しちゃう「TDL型」


今のところ、こんな型が出てきました。

リアル店舗の活きる道

昨日のblogエントリー
リアル店舗のショーケース化」
について、いろんな意見を頂きました。


全然まとまって(まとめて)ないのですが、
ストックするため、ここにメモしときます。


頂いた意見をフローにしちゃうのはもったいない!




●例えば本屋さんにおけるリアル店舗の価値
 大きい本屋さんだと、自分で意識していなかった
 引っ掛かりの連鎖が体験できて、ワクワクする。
 そして、思ってなかった買い物をしてしまう。
 これはamazonのオススメでは得られないもの。


●これからのリアル店舗の方向性
 どうやってカスタマーに店舗まで足を運んでもらうか。
 どうやってそこで購買してもらうか。
 買わせるまでのストーリー、仕掛けを用意しないと。


●買っても持って帰らなきゃいけないデメリット
 リアルでワクワクして、
 思ってなかった買い物をしたとする。芋づる式に。
 でも、持って帰るときの重さ、面倒臭さがある以上
 「出会い」だけリアルで得て、
 やっぱり買うのは「ネットで。」となるかも。


リアル店舗は贅沢品を扱うことで生き残る
 最高のおもてなしで、
 贅沢品を気持ちよく買わせる


リアル店舗でリアル体験を売る
 物と体験をセットで売る、というモデル。
 買った果物を、その場でシェフがいい感じに
 調理してくれる、みたいなアレ。
 物販でもアイディア次第ではなんかありそう。


Special thanks to アシカ氏、リュウ氏)



・・・ここまで書いて、ふと思ったのだけど、
リアル店舗が成功事例としてマネすべきなのは
ディズニーランドなのでは?
という気がしてきた。


「夢」と、「魔法」・・・か。


あのワクワク感だよね、リアル店舗が追い求めるべきなのは。


    • -

(追記)


頂いたコメントに感銘を受けたので、
こっちにもストック。


TDLを真似する観点
 (Specail thanks to meg氏)


TDLのリピート率は確実にマネすべきかも。


要は、いちげんさんをいかに優良顧客にするか。
アパレルやってた時は、
今お客が買おうとしている服を数カ月後はどう着たらいいか、
数ヵ月後に出るどんなアイテムと
合わせたらいいか・・の話までしてたな。


そうするとリピート率上がってたね〜。


TDLの毎月やるイベントと近いかも??

ネットに侵食されるリアル店舗

ITが進化したことにより、
リアル店舗がショーケース化してしまうのではないか?」
というお話です。


既にみなさんもこんなことしてませんか?

    • -

店舗に行って商品を手に触ったり、見たりするけど、
買うのはネットから。一番安いとこで。

    • -


例えば、楽天さん。
そんな利用シーンを想定して、
以下のような個人端末を開発してるようです。


楽天市場での買い物をより便利にするため、
身の回りの商品のバーコードを読み取った後、
パソコンに接続すれば、
直ちに最安値の商品を見つけ出し、
楽天市場で発注できるという端末。


いちいちネット上で
商品を検索してまわらなくてもよくなります。


実機イメージはこんなん↓

(・・・ダサッ)


そして、iphoneでもこんなアプリが出ました。

iPhoneでバーコードを読み、
最安値の店を検索する『ショッピッ!』
http://shoppi.jp/

楽天、ヤフー、Amazon.co.jp
横断検索してくれるらしいです。


スマートフォンをお持ちの方にとっては、
楽天さんの端末より便利ですね。


しかし、この流れ。
リアル店舗さんにとっては、たまったもんじゃないかと。


お店を構えるために賃料払って、
在庫抱えて、商品陳列してるのに、
その商品を気に入ったお客さんが
実際に商品を買うのはネット・・・


これが冒頭に申し上げた
リアル店舗のショーケース化」
です。



じゃぁ、これからリアル店舗はどうすればいいの?


そのお店で使えるスタンプカード発行?
 →財布がこれ以上膨らむのイヤなので、
  個人的には嬉しくないです。


ポイントつける?
 →楽天ポイントのほうがユーザーには嬉しいから
  差別化にはつながりませんね。



iTuneが普及したことにより
CDをリアルで買わなくなり、
廃業あいつぐCDショップのように、
本屋さんや雑貨屋さんや電器屋さんが
どんどんつぶれていってしまうかも・・・


リアル店舗ならではの価値ってなんなんでしょう?


そこを見つける、追求していかない限り
リアルを侵食し続けるネット企業には勝てない。


頑張れ!リアル店舗!!


※個人的には、
 リアルでの店員さんとのやり取りすることが好きなので、
 店員さんの接客の質をあげることが、
 ひとつの軸かな、と思います。
 いかに値段ではない価値を提供できるか?
 という観点です。

Groupon(グルーポン)についてちょっと調べてみたよメモ

グルーポンとは?
 グルーポンとは、グループとクーポンを合わせた造語。
 そして、一日締め切り方の共同購入割引をサービスとしている。
 サイト上で購入者を募り、その数が一定以上集まれば割引発生。
 集まらなければクーポンは発券されない、という仕組み。

 この様に簡単なシステムで、アメリカでは爆発的に人気を呼んでいる。
 その他、海外にも広まりつつあり、注目に注目を集めている。
 ※引用:「ツイッターFacebookを超えたグルーポン
     http://www.netventure-news.com/news_fHc6ajSU7.html


●日本でサービスを提供している会社は?
 カウポン(http://kaupon.jp/) 運営:キラメックス株式会社
 Piku(http://www.piku.jp/) 運営:ピクメディア株式会社

 2社あります。Pikuのほうが使われているようです。


●ギャザリング(共同購入)とどう違うの?
 このblogがわかりやすかったです。
 http://ameblo.jp/dupondt/entry-10551766134.html


●なんで最近注目されているのか?
 Pikuは、Twitterフェイスブックmixiと提携してます。
 自分が欲しい商品があれば、上記3つのメディアで
 共同購入者を募れる仕組みです。
 つまり、ソーシャルメディアコミュニケーションが、
 日本にも根付いてきているからだと言えます。


グルーポンが当たり前の世界になると?
 日本のEコマースを根本から変える可能性も十分あります。
 
 今までは欲しい商品があったら、
  ECサイト、比較サイト(楽天、カカクコム)で
  最も安いところを探し、買う
 という行動をしてましたが、
 今後は、
  グルーポンを利用して、共同購入者を募り、
  めっちゃ安く購入
 ということが当たり前になるかもしれません。

 ※ちなみにPikuでは、
  ハーゲンダッツカップアイスを2つで150円で買えるようですよ。
  コンビニで買ったら、1つ330円です。


●ちょっと妄想(※私見です)
 グーグル先生は、グーグルのサービスを使ってるその人に
 どれだけフィットした情報を提供できるか?
 (=サービスを使ってる1ユーザーと膨大な情報のマッチング)
 という技術でここまで伸びてきましたが、
 共同購入というスキームは、
 4マスメディア(新聞やテレビなど)にとって恩恵があることかもしれません。

 4マスメディアが持っているマスへのリーチ力は、
 共同購入者は募るという行為において強みを発揮できるかも、
 というのがその理由です。

 例えば、テレビ局。
 広告収入が低迷しっ放しなので、
 放送外収入に目をつけています。
 (※放送外収入とは、映画・DVDのライセンス収入や通販など)
 
 そんな中、このグルーポンのようなモデルをはじめてもおかしくない。

 ソーシャルグラフによる共同購入者募集と
 マスによる共同購入者募集は
 どちらが強いんでしょうかね・・・
 
 いずれにせよ、4マスメディアが、復活をかけて、
 グルーポンのようなサービスを手掛ける可能性もなくはないかなー。

勉強会「ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代」の備忘メモ

@ikedanoriyuki さん主催の勉強会に出席。
キズナマーケティング」という本を書いた方です。
テーマは「ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代」

以下に備忘メモ。

UGCCGMソーシャルメディアの違い
 UGCは、CGMの中のひとつの書き込み・レビューを表す。
 CGMUGCが集まったもの。
 上記定義とは異なり、
 アメリカではUGC、日本でCGMという言葉で
 食べログのようなサービスを呼んでいる。
 
 ソーシャルメディアは総称。
 みんなで作り上げているという色合い。
 wikipedia食べログソーシャルメディア


■なぜ最近ソーシャルメディア
 世の中には3つのメディアがある。
  ・他社メディア(テレビなど)
  ・自社メディア(コーポレートサイトなど)
  ・ソーシャルメディア
  →自社メディアだけのリーチだと限界があるので、
   他社メディアとソーシャルメディアを使う。
   2004年からソーシャルメディア(口コミ)が注目される。
   →口コミは、
    (影響力)×(ネットワーク規模)
    で定義づけられる。
    人間はリアルにつながれるのは100人が限界。
    かつ、リアルの口コミは、ストックされず、範囲も特定。
    ⇒ソーシャルメディアがプロモーションメディアから
     エンゲージメントが構築できるメディアとして確立。
     ※エンゲージメント=顧客との関係性

 ex.)自社メディア:マクドナルドの携帯会員
          コカコーラの「コカコーラパーク」
          →コカコーラは他社メディアの機能も併せ持つ。
           →ソーシャル化も視野に


ソーシャルメディアの特徴
 ・情報がストックされ、
 ・不特定多数の人が、
 ・非同時にアクセスする


ソーシャルメディアマーケティングのマネジメント
 UGCとして発信される情報は、企業側がマネジメントできない。
 関係性構築、将来の売上目的で、ユーザーとどう接するかを設計するのが
 ソーシャルメディアマーケティングにおけるマネジメントである
 
 「Twitterを使って、商品に認知度をあげたい!」という要望が最近は多いが、
 それはソーシャルメディアの特性をわかってない証拠。
 
 ソーシャルメディアは、決して万能なツールではない。
 商品の認知度アップ、すぐに売りたい、という軸では使えないメディア、
 という認識を持っておくべき。


ソーシャルメディアはリアルな人間関係構築と同一の性質を持っている
 土足で上がりこむようなマーケティングは炎上の原因。
 リアルな人間関係と同様のコスト、パワーがかかるということを認識すべき。


ソーシャルメディアマーケティングに必要なのはグランズウェル的思考
 1.耳を傾ける、傾聴戦略
 2.話をする、会話戦略
 3.活気づける、活性化戦略
 4.支援する、支援戦略
 5.統合する、統合戦略


■成功事例のキードライバ
 大企業であればあるほど、意思決定者が多く
 予定調和なコンテンツになりがち。
 いかにトゲが立ったコンテンツ、予想できないストーリーを
 描けるかどうかが鍵。


■Buzz型の成功事例
 SONY 「Cam with me」http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/camwithme/


■Advocacy型成功事例
 ※Advocacyとは?
  顧客との信頼関係を築くためには、
  目先の利益にとらわれずに自社の利益にならなくても
  顧客の都合を優先させよ、という考え方のこと。
 
 日産TIIDAのblog(企業blogの走り) http://blog.nissan.co.jp/TIIDA/
 貝印 KAI Touch プロジェクト http://www.kai-group.com/jp/kaitouch/
 Nikon Degital learning Center http://www.flickr.com/groups/nikondigitallearningcenter/


ソーシャルメディアマーケティングのゴール
 既存顧客とのリレーション強化によるLTV向上と、
 新顧客の育成
 →目先の利益を追求するのは間違い
  顕在ニーズの刈り取りならば、リスティングに勝る施策なし。
  ソーシャルメディアマーケティングは「魔法の杖」ではない


ソーシャルメディアマーケティングの失敗事例
 企業は自社メディア内にソーシャルメディアのプラットフォームを作りたがる。
 逆の立場(ユーザー目線)に立ってみると、この考えは間違っている。
 →わざわざユーザーがプラットフォームに集まってくるんだっけ?
  企業の論理で作ったサイトに魅力あるんだっけ?
  →ユーザーが来る理由、必然性がそこにあるかどうか